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13機兵防衛圏の評価・感想・考察(ネタバレあり)

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13機兵防衛圏は、2019年11月に発売されたSFアクションゲームです。端的に言って、面白かったです。

13機兵防衛圏の基本的な情報(ストーリーやシステム)は、公式サイトを見ていただければと思います。

13機兵防衛圏の評価

13機兵防衛圏は大きく分けて3つのパートに分かれています。

  • 追想編:13人のキャラクターを操作して、ストーリーを探索する
  • 崩壊編:13体のロボット(機兵)を操作して、敵(怪獣)と戦う
  • 究明編:崩壊編で獲得したポイントを使って、アーカイブを作る

ここからは、それぞれのパートについて、振り返ってみます。

追想編

追想編では、以下5つのセクターを移動しながら、絡み合うストーリーを探索します。

  • セクター1:2105年
  • セクター2:2065年
  • セクター3:2025年
  • セクター4:1985年
  • セクター5:1945年

実際は、タイムトラベルではなく、空間移動だったというアイデアが秀逸でした。

PCたちが、2100年代、2060年代、2020年代、1980年代、1940年代という40年ずつ離れた5つの年代を、怪獣の襲来を逃れて未来から過去へとタイムスリップして転戦していた(ただし、2025年の次は、ある事情でひとつ時代をスキップして1945年が先に襲われ、最後の防衛線が1985年になる)ように見えていた状況設定は実はフェイクで、網口編で明らかにされたように、それぞれ先の年代から順に「セクター1~5」と番号別に区分されて併存する、人口120万人程度の居住区に過ぎないという事実が判明する。

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5つの舞台で13人の行動が矛盾なく構想できるようにした”聖典”が役立ったそうです。

横に並べられた列が、13人の主人公を含む、本作の物語にかかわるキャラクター名が表記されており、縦に並べられた行が上から起点として起きていった出来事として並べられている。A3用紙28ページ分の終点となる一番右の用紙の一番下にある出来事が「最終決戦」という着地となっていた。シナリオを手がけた神谷盛治氏も最終的には、この聖典を頼りにしていたとのことだが、一目して、さもありなん、と感服した。本作はさまざまな時代を越えて、物語が紡がれる構成であるため、単に「時系列」順に並べただけでは、出来事の因果関係がわからない。各キャラクターの行動原理に筋が通っているのか、ある登場人物が起こした出来事の裏で、他の人物が矛盾する行動をとっていないか、いてはいけない場所にいていないか、等々、それらをひとつひとつ丁寧に紡いでいった、まるでキャラクターのダイヤグラムのごとき資料である。続編は作れない、との発言を残念に思っていたが、この資料を前にしては、おいそれと手をつけることのできない物語であることを思い知らされたのである。

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また、アトラスのQAチームが物語の整理のために制作したという、全登場人物がどのような行動をしたのか、事件にまつわる時系列をまとめた、通称“聖典”もお披露目。ヴァニラウェアの開発チームも本作の複雑な時系列に頭を抱えていたが、聖典のおかげで作業がスムーズになったという。

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作画にもこだわりぬいて制作されてます。細かい動きを実現するため、キャラクターの動きが手打ちで作られているのです。

しかも、恐ろしいことに、各シーンの演出──画面のカメラワークだったり、キャラクターの細やかな動き(演技)──のいっさいを、ディレクターである神谷氏がほぼ一人で、しかも制御スクリプトを手打ちすることによって作り上げているというのだから、本当に驚きである。この21世紀に、Unityなどのゲーム制作ツールが普及しているこのご時世で、だ。業界人であればあるほど、「いや、おかしいでしょ。その作り方は…」と思わざるを得ない(いや、業界人でなくてもか)。もちろん、そうしなければならない理由や経緯はあったにせよ、ここだけでも、ヴァニラウェアの、神谷氏の尋常ならざる“こだわり”が伺える話ではあるだろう。

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登場人物の一人、比治山の好物「焼きそばパン」は、工数削減の工夫の中で生まれたそうです。

(ゲームで登場した食べ物って、食べたくなりますよね〜。筆者も焼きそばパン食べました。)

「今回の食べ物は喫茶店のスパゲティとかケーキだ!」と言っていたんですけれど。制作工数の都合で、”片手で食べられるもの”に限られてしまいました。焼きそばパンが採用されたのはそんな理由もあります。

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崩壊編

崩壊編では、最大6体の機兵を操縦して、怪獣から拠点(ターミナル)を防衛するべく戦います。

戦闘の難易度の調整や、スキルの開放、機兵を一体だけで進めるなど、やりこみ要素も豊富です。

戦闘シーンのBGMは、存在感が前面に出てきており、化学物質の曲名も作品に合うと思いました。

  • -(VALINE)-
  • -(LEUCINE)-
  • -(ISOLEUCINE)-
  • -(LYSINE)-
  • -(PHENYLALANINE)-
  • -(THREONINE)-
  • -(METHIONINE)-
  • -(HISTIDINE)-
  • -(TRYPTOPHAN)-
  • -[RIBOSE]-
  • -[DEOXYRIBOSE]-

金子もさっき言っていた通り、文章と音はバランスが必要というか……音から絵まで全部含めて、人がいっぺんに受け入れられる許容量っていうのは、その場面場面で決まってると思うんですよ。例えば映像が過多であれば、音はそんなに聞こえなくなってきて、今度は音が過多であれば、映像の印象が薄くなる。なので、どちらかというと、映像で補いきれない時に音が出てくる可能性が強い。つまり、そういうときはこちらも限界いっぱいまで音を出せる、音を出していくという風にした方が、多分印象はいいと思うんですよね。それでいくと13機兵の戦闘シーンっていうのは、音が前に出ていいところなんですよ。それだったら、ちゃんと曲として起承転結を付けたりとか、シーンによって曲が途中で変わりつつも一曲としてきちんと完成されたものにする、ということが出来ました。

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また、追想編でも重要な役割を果たした因幡深雪「渚のバカンス」が流れた戦闘シーンも印象的でした。

金子:あとは歌モノを戦闘曲として使ったのは、わかる人にはわかる特徴的な演出ですよね。

崎元:あの演出は神谷さんの提案です。『超時空要塞マクロス』のオマージュで、歌をバックに戦闘するということを試したいと。僕は「どうなるかな?」と心配ではあったんですが。結果的に合っていてよかったです。

――バトルでいえば、リアルタイムストラテジー(RTS)というジャンルは意識されましたか?

崎元:ジャンルというよりも、『十三機兵防衛圏』のバトルの画を見て作ったというほうが近いかもしれません。あの画面は、ワイヤーフレーム……線の集合のようなものですから、“完全に人間性を排除したテクノ”にしてしまうと、多分よくないと考えました。なので、人間味やドラマ性があるものにしようと思いました。

(中略)

――1985年を連想させるアイドル曲を作るにあたって、気をつけた点はありますか?

崎元:僕は普通に曲を書いているだけで“昭和っぽい”と言われてしまうので、とくに苦労はなかったです(笑)。1985年というと、僕は当時15歳くらいかな? 当時はクラフトワーク(ドイツのテクノバンド)やYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)などの曲を多く聴いていました。あの時代はいろんなところで歌謡曲が流れていて、歌といえばアイドルだった気がします。青春時代、特定のアイドルにドハマりした思い出はありませんが、身近なものではありました。

――誰か特定のアイドルを掘り起こして聴き直し、『渚のバカンス』を書かれたわけではなかったんですね。

崎元:神谷さんから“波”や“さわやか”などのキーワードをもらって曲を先に作ったと記憶しています。歌詞はベイシスケイプの作曲家の1人、渡邊里佳子が書きました。渡邊はもともとバンド用の曲なども書いている人間で、作詞にも明るいですね。

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崩壊編では、パイロットが連戦すると、脳に疲労が蓄積して出撃できなくなります。

また、戦闘中に大破しかけると、仲間から心配の声が上がる演出も面白かったです。

また本作のバトルシステムも登場人物たちへの思い入れを強くする要素であったように思います。搭乗すれば脳にダメージを負うという、機兵と呼ばれる謎のロボットに命を懸けて乗り込む主人公たち。そんな彼らの身を案じながら、手に汗握り戦ったたくさんの思い出。自分の判断ひとつで傷付く仲間たちの姿を見て慌てながらも、迫りくる無数の怪獣たちを一網打尽にする爽快感は、登場人物たちとの一体感を生みました。一緒に「真相の究明」を目指し駆け抜けたあの日とともに、プレイヤーも登場人物たちもその誰しもが懸命で、誰かを想う一途な熱意は簡単には私たちのなかから消えることはありません。

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究明編

究明編では、イベントのアーカイブと用語集(Mystery Files)が見れます。

用語集から13機兵防衛圏は「SF要素の全部盛り」であることがわかります。

  • 058:ゲート
  • 059:ドロイド
  • 066:通信機
  • 067:ヘッドギア
  • 069:自動工場
  • 071:タイムトラベル
  • 072:イージスシステム
  • 078:ループ
  • 079:テラフォーミング
  • 082:機兵
  • 087:コクピット
  • 092:E.M.P.アトラクター
  • 103:ジャマーロケット砲
  • 105:ガーディアン・アベンジャー
  • 109:プラズマアーク溶断機
  • 117:主砲ヘビーレールガン
  • 130:インターセプター
  • 132:チョバム装甲
  • 133:ハイパーコンデンサー
  • 134:強制冷却装置
  • 135:怪獣
  • 136:隕石
  • 152:保健室
  • 153:理科室
  • 154:新校舎屋上
  • 165:常坂神社
  • 166:工場裏
  • 167:情報特務機構事務室
  • 169:研究所
  • 170:UFO
  • 171:居住区ドーム
  • 172:ユニバーサルコントロール
  • 173:衛星軌道上のコロニー
  • 174:軌道上の人工衛星
  • 190:敷島の宇宙計画
  • 191:悪夢
  • 199:クラークの三法則
  • 236:数字のメモ
  • 244:日本史の教科書
  • 249:真相

一度ゲームをプレイすると、これらの断片が頭の中で繋がってきます。

13機兵防衛圏の感想

このゲームは、中盤から急激に面白くなり、終盤までは徹夜で遊んでしまう吸引力を持っています。

複数の登場人物の思いが、一つの運命へと導かれる過程を体験できるのが面白いのだと思いました。

本作は少女マンガがモチーフですから、恋愛が根幹にあるのは自然なことですが、描きたかったことは“人の懸命さ”です。きっかけはなんであれ、“思いを貫く”、貫くことのすごさみたいなものを描きたかったんです。『十五少年漂流記』をイメージしていた頃は熱い友情を描く、みたいなことも考えていたんですが、女の子が入ってきたら、絶対に友情だけでは収まらず、恋に発展するだろうと。それなら最初から恋を描いたほうがわかりやすいし、プレイヤーも気持ちよくなってくれるかなと思ったんです。アトラスのプロデューサー・山本晃康さんが、本作のテーマは“愛”だと語ってくださったことがありましたが、そのとき僕は少し違和感がありました。いま振り返るとその理由はそういうことなんです。“運命の愛”であればそれは奇跡だけど、貫いた想いは“運命”になるのではないかなと。

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13機兵防衛圏の考察

複雑なストーリーであり、登場人物も多いので、考察はとりわけ記憶に残ったあるシーンに絞って書きます。

それは、主人公の一人、鞍部十郎(くらべじゅうろう)と友人の柴久太(しばきゅうた)の会話シーンです。

場面は1980年代での咲良高等学校の教室で、放課後の時間(夕方)、ゲーム全体で冒頭のシーンになります。

十郎「まただ…何だろう、この感じ…」

柴「帰ろうぜ十郎」

十郎「柴くん」

柴「どうしたよ、しけたツラして」

十郎「時々ふっと感じちゃうんだ。不思議な違和感。」

柴「なんだそりゃ」

十郎「学校も生活も何かが違うような…」

柴「何の映画の受け売りだよ」

十郎「(柴くんは少しお調子者だけど、映画や特撮の話もできる気の合う友人だ)」

十郎「…映画と言えば持ってきたよ。借りてた映画のビデオ。」

柴「昨日貸したやつ、もう見たのか。早いな。」

十郎「…巨大ロボットがビル街で戦うのって、興奮するよね。」

柴「十郎すきだよな、巨大ロボ。面白かっただろ?あの映画。テープ返すの、いつでもいいのに。」

十郎「返しとく。またいい映画があったら貸して。」

柴「いいけど。すっかり、映画マニアだな。」

十郎「ビデオ…見過ぎかな?そういえば最近、映画のシーンを夢にまで見るし…」

柴「そりゃ、ビデオ症候群だぜ。そのうち…ビデオと現実の区別がつかなくなる…」

十郎「あったね、そういう映画。」

柴「そんなことより、例のビデオ、レンタルあったぜ。」

十郎「あの映画?本当?」

柴「借りるんだろ?」

十郎「もちろん!」

柴「…ああっと、しまった。ちょっと待ってろ、すぐ戻る。」

十郎「柴くんは元気だな。待ってろって…どこ行ったんだろ。」

十郎「(あの映画はマイナーで、今ではなかなか手に入らないんだ。)」

13機兵防衛圏、究明編、鞍部十郎アーカイブ、日常への違和感(No.157)

一見すると、なんてことない日常のシーンです。ビデオ好きの友人同士の他愛のない会話に聞こえます。

しかし、別のキャラクター如月兎美(きさらぎ とみ)でプレイすると、同じシーンが異なって見えます。

彼女は友人の沢渡美和子(さわたり みわこ)と教室にいると、”独り言を話している”十郎に気づきます。

柴「こないだ貸したヤツ、どうだった?」

十郎「観たよ、借りた映画。でも今日はテープ、持ってきてない。」

柴「返すのは、いつでもいいよ。それより、映画の感想は?」

十郎「…追い詰めた犯人が身体に乗り移って。結局、主人公が、犯人になるなんて……好き嫌いの分かれる、結末だと思うよ。」

柴「そうかぁ?俺はいいと、思ったんだけどな。」

如月「ちょっと…ブツブツ独り言、言うのおかしいよ。あんた大丈夫なの?」

十郎「独り言、じゃないよ。」

如月「じゃあ誰と、話してたのよ。」

十郎「(そういえば、この前見た夢に、柴くんが出て来たな。アンドロイドまで、出てくる変な夢だった…)」

十郎「柴くんと、話してたんだ。」

如月「シバ…?なんなのそれ。」

十郎「クラスメイトの、柴久太だよ。」

如月「…クラスに、そんな奴いないよ。」

十郎「え…」

如月「…」

沢渡「鞍部くん…」

十郎「わかってる、プリントだろ。それより、沢渡さん。如月さん、おかしいんだ。柴くんが、いないだなんて。」

沢渡「しば…誰?」

十郎「そこにいるだろ。」

沢渡「…鞍部くん。シバなんて人、ここにいないよ。」

十郎「…」

沢渡「…大丈夫?」

十郎「柴くんも、何か言ってよ。みんな、意地悪だな。」

如月「幽霊と話してる、って言うオチ?冗談なら、面白くないよ?」

柴「…俺が幽霊ねえ。女子のジョークは、センスがないよな。行こうぜ。」

十郎「柴くん…」

柴「どうした。もう行くぜ。」

十郎「…僕たちってさ。ずっと、一緒だったよね。」

柴「そりゃあ…小学校からの、腐れ縁だからな。なんだよ、お前まで…」

十郎「…どうも、ひっかかるんだ…」

柴「女子の冗談、真に受けんなよ。」

十郎「…考えてみれば、変だ…」

十郎「(おかしいぞ…小学校で柴くんと、一緒だったのも…中学のことも、思い出せない……)」

十郎「…柴くん。僕と一緒だったって、言うけど。君との思い出を、具体的に何も、思い出せないんだ…なぜだと思う?」

柴「…さすがに矛盾が、多くて気づくよな…」

十郎「なんの…話?」

柴「ここのところ無理な、記憶操作をやりすぎた。」

十郎「…うっ。」

柴「むずかしいことを、考えるな…そら…ちゃんと、ビデオを持ってけ。次の記憶のやつだ。帰って、じっくり見るんだ。」

十郎「……うん。」

13機兵防衛圏、究明編、鞍部十郎アーカイブ、柴なんて知らない(No.225)

鞍部十郎の感覚では、友人の柴久太は目に映っているのですが、他の人には柴久太が見えないのです。

鞍部十郎はビデオ症候群になり、架空のビデオ仲間と楽しく話している妄想をしていたのでしょうか?

ゲームでは、鞍部十郎の脳内にナノマシンがあり、別人格として柴久太が想像されたと説明されます。

これは、「ヴァーチャル・リアリティ」ではなく「フォグレット・リアリティ」という技術概念です。

フォグレットとはナノボットの一種だ。血球サイズのロボットで、互いに結合して、どんな物理構造でも複製できる。そのうえ、視覚情報と聴覚情報を操作して、ヴァーチャル・リアリティを当の現実に出現させることだってできる。

ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき [ レイ・カーツワイル ]、p.51、日本放送出版境界(2007)

ナノボットに架空の友達(イマジナリーフレンド)を生み出された十郎の感覚は、ある面で共感を覚えたのでした。

それは、「友達だと思っていた存在」との「具体的な思い出がなにもない」ということへの一種の驚きの感情です。

私達は、本当は大して仲が良いと思ってない人間同士でも、簡単にSNSを通じて関係を築ける時代に生きています。

すると、「具体的な思い出を共有しないが、システムでは”ともだち”として認識されている人」が生まれるのです。

ゲームでは、鞍部十郎は柴久太から「ビデオテープ」を渡されて、柴久太との「思い出」を記憶に埋め込まれます。

実際、「現実と呼ばれる場所で思い出を共有した人間こそ本当の友達である」と一般的に思われるかもしれません。

しかし、現実で特に誰かと思い出を共有したことが乏しい筆者にとって、柴久太のような存在に親しみを感じます。

他者の映像評論を聞くことは柴久太から話を聞くこと、他者に映像評論を話すことは柴久太に話すことと等値です。

つまり、映像についてサイトなどで受発信することは、ある意味、柴久太との会話をしているようなものなのです。

傍から見ると、このように映像について話す姿は、誰もいないのに「独り言を話している」ように見えるでしょう。

このサイトでは読者の方にとっての「柴久太」として、これからもビデオ仲間に話すように書こうと思うのでした。

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感想(10件)

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